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インフレを不動産でヘッジする

By
Masahiro Ikeda
更新日: 
作成日: 
2021-09-06
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現在の経済は未知の領域にあると言っても過言ではないでしょう。  2つの要素が市場を動かしており、状況次第によっては、今後何年にもわたって経済的に大きなインパクトを引き起こす可能性も有ります。 2つの要素とはインフレと失業率です。 連邦政府と連邦銀行がこれら2つの歴史的に見ても相反する要素からの圧力に対してどのように対応するかは、今後数年間、私たちの経済に大きく影響を与えてくると考えられています。

失業率に基づくと、今の経済は依然として回復モードにあります。 労働統計局のデータによると、パンデミック前の失業率は2020年2月に3.5%でした。これは、1969年以来の最低数値です。パンデミックが米国を襲った後、全国的なロックダウン、そしてソーシャルディスタンスと言う新しい経済を生み出しました。失業率は昨年4月に14.7%に急上昇しました。これは、大恐慌以来の最高率です。 昨年4月のピーク以来、経済が回復へのゆっくりとした道を歩み始めた為、失業率は徐々に低下しました。 2021年6月の失業率は5.9%で、2020年6月から大幅に改善しましたが、パンデミック前の最低水準と比較すると依然として高い水準にあります。 完全回復への潜在的な障害はインフレです。 労働省によると、今年6月の消費者物価指数(昨年対比率)は2008年8月以来の最高値を記録し、前年比5.4%となりました。 6月の消費者物価指数は前月対比0.9%となり、1ヶ月上昇としてはこれまでの最高値を更新しました。 言い換えれば、インフレは進行していると言うだけではなく、正に加速しています。

なぜインフレを心配する必要があるか? インフレは雇用率改善にとっては障害となります。 その理由はインフレが起こるとFRB(連邦銀行)の基本的な対応としては、金利の引き上げや銀行に対する預金準備金率の引き上げなど、金融引き締めを通じてインフレの進行を鈍化させる事であるためです。 借入金利の上昇は、企業と個人両方の支出を減らし、経済が減速するにつれて、雇用の成長も減速します。 現在、FRB がインフレにどのように反応するかに注目が集まっています。

先に現在の経済は未知の領域にあると解説しましたが、問題は、FRBがインフレを遅らせるために金利を引き上げるのか、そうすることで、雇用の伸びに減速の影響を及ぼすか?ということです。 昨年8月、FRBは、雇用維持という名目で長年の目標であった2%を”適度に”上回ってインフレを実行できるようにする、新しいインフレに対する方針を発表しました。 インフレ率が長年目標であった2%の2倍以上になった現在、そのポリシーをこのまま続けていくのか?が焦点です。

現在の状況は、失業率が7.4%前後で推移していた1977年のカーター政権の初期と似ています。 カーター大統領は、FRBに現在のマネーサプライを拡大するよう求めながら、行政による支出のプログラムを開始しました。 2年後、インフレ率は13.3%になり、FRBはマネーサプライを縮小し、1979年の高インフレを抑制にかかりました。 その後、失業率は最高水準に達しました。1977年の大胆な金融緩和はインフレの引き金となりました。 政府としてはインフレ率と失業率が同時に上昇した70年代後半と90年代初頭の現象が再現される事は避けたいと考えています。 これらの状況は、経済や個人投資家にとっても良くありません。 ハイパーインフレが起こると、価格の上昇に反応して、購買力の低下と消費者の支出が減少します。 金利が高いということは、失業率が高く、一般大衆の支出が減ると言うことを意味します。 それは上場企業の株価にも影響を及ぼします。 

インフレは使い方によっては、自分の味方につける事もできます。 実際、優れた投資家は、景気後退とインフレの両方のマイナス要素を避ける資産に投資することで、インフレを有利に活用することができます。 インフレ状況下で、理想的な資産とは、需要の落ち込みに影響されず、物価の上昇と同じ方向に動く商品やサービスを提供する資産です。 需要を失うことなく、より高い価格維持できるのはどのような商品やサービスか?  住宅、食料、エネルギーなど、大衆にとってなくてはならない必需品とサービスです。 人間の基本的なニーズを満たすサービスは維持され、プラスアルファーである贅沢品、ラグジュリーが最初に絞られ、価値が下がります。手頃な価格帯/賃料の住宅など、居住用不動産のカテゴリーは、人々にとって住まいはどのような状況下でも必要となる要素であり、理想的なインフレ状況下のヘッジ資産となります。 インフレにより貨幣価値が低下するにつれて、大衆はより手頃な価格のオプションにすり替えて行きます。 リーズナブルな価格/賃料の住宅は理想的なインフレバッファーであるだけでなく、不況に強い傾向があります。

オフィスや小売店などの不動産カテゴリーは、景気後退の中で苦しんでいますが、100年前の大恐慌と今回のパンデミックの中に見られたように、リーズナブルな価格帯の不動産は逆に需要が上がりました。 労働者が失業したり、賃金の引き下げなどが起こると、多くの人がより手頃な価格の住宅オプションに移行します。 2020年には、ほとんどの商業用不動産セクターで空室が増加し、賃料が下落しましたが、リーズナブルな価格の集合住宅不動産などはこの傾向とは逆に、空室が減少し、賃料が上昇しました。

インフレと失業が今後どのように発展していくかは誰にもわかりません。 投資家のアプローチとしては大きく分けて2つ有ります。1つは他のセグメントが落ちるまで待つ、様子見のポジションを取る事で、もう一つは先に動いてポジションを取る事です。  どちらのアプローチを取るにしても、インフレをヘッジし、景気後退の効果を緩和する実物資産(不動産など)を取り入れることにより、ポートフォリオ安定させる事ができます。

 

上記のように、大幅なインフレ又は失業率の増加のどちらが起こったとしても、手頃な価格の住宅のような不動産セグメントに投資することは、状況緩和効果を受ける事ができます。 インフレ、不況時のリーズナブル住居需要の需要拡大による賃料の上昇、投資家はどちらの状況でも利益を得ることができ、この未知の経済の中でこれから来る大きな波を乗り超えられる可能性が高くなります。

参考リンク:

https://www.forbes.com/sites/forbesrealestatecouncil/2021/08/12/using-real-estate-to-hedge-against-inflation/

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Masahiro Ikeda
Founder and Licensed Broker, Blue Pacific Capital